順列
順列
個のものの中から 個選んで並べたものを順列と言います。
とか ではわかりにくいかもしれないので,次の例題を考えてみましょう。
例題1
Aと書かれたカード,Bと書かれたカード,Cと書かれたカードが各枚ずつ計枚あります。この枚のカードから枚を選んで並べる方法は何通りありますか。
この場合は,の例です。
例題1の解答
AB,AC,BA,BC,CA,CBの通りです。
数が小さい場合は直接数え上げてしまえば良いです。
またこのように,順列の問題では順列の総数に着目することが多いです。
では次の問題も同様に考えてみましょう。
人の選手A,B,C,Dから番手,番手,番手を決めてゲームに参加させます。選手の決め方は何通りありますか。
例題2は,,の例です。
お手元に紙などを用意して考えてみてください。
選手の決め方は,(番手,番手,番手)のように記述すると次の通りです。
(A,B,C) | (B,A,C) | (C,A,B) | (D,A,B) |
(A,B,D) | (B,A,D) | (C,A,D) | (D,A,C) |
(A,C,B) | (B,C,A) | (C,B,A) | (D,B,A) |
(A,C,D) | (B,C,D) | (C,B,D) | (D,B,C) |
(A,D,B) | (B,D,A) | (C,C,A) | (D,C,A) |
(A,D,C) | (B,D,C) | (C,D,B) | (D,C,B) |
以上の,通りです。
ところで,この例題2の解答における表に注目してみてください。
とくに列ごとに見てみましょう。
1番手がA | 1番手がB | 1番手がC | 1番手がD |
---|---|---|---|
(A,B,C) | (B,A,C) | (C,A,B) | (D,A,B) |
(A,B,D) | (B,A,D) | (C,A,D) | (D,A,C) |
(A,C,B) | (B,C,A) | (C,B,A) | (D,B,A) |
(A,C,D) | (B,C,D) | (C,B,D) | (D,B,C) |
(A,D,B) | (B,D,A) | (C,D,A) | (D,C,A) |
(A,D,C) | (B,D,C) | (C,D,B) | (D,C,B) |
例えば最も左の列は1番手がAになるように作ったのですが
その列の2番手と3番手に着目してください。
BC,BD,CB,CD,DB,DCとなっており
これはA以外の人から人選ぶときの順列になっています。
更に同じ列において,番手はB,C,Dと3通りあり
それぞれにおいて番手の選び方が通りずつあることがわかります。
そしてこの列が列あるわけですから
次のように計算で求められることがわかります。
(通り)
このような連続する整数の積は順列を考えるときに頻繁に登場し
記号 あるいは を用いることで簡潔に表記できます。
記号 ,
整数,についてとします。記号 , を次のように定義します。
ただし,, とします。
また は,「の階乗(かいじょう)」と読みます。
一般に,は個の異なるものから個選んで並べる順列の総数に等しくなります。
やはり文字ではわかりにくいかもしれないのでいくつか例を挙げましょう。
つまり,はから始めて回ぶんカウントダウンしたときに出てくる数字をすべてかけた値と考えれば良いですね。
また はからまでのすべての整数をかけた値です。
本記事と合わせてこちらの記事も読んでみてください。
とても密接に関連する内容です。