ぬうがくブログ

数学っぽいことを気になったときに気になったように書き綴ります。たまに別の趣味と混ざります。

ポケモンのシングルバトルにおける選出は何通りあるでしょう?【解答・解説編】

本記事は、次の記事の解答・解説編となります。先に問題編をお読みください。

 

shibiremath.hatenablog.com

 

読んだ方は、先へ進みましょう。

 

 

というわけで早速解答を発表します。

 

 【解答①(?)】

まず1番手となるポケモンをパーティの6匹中から1匹選ぶのでこれが6通り。

その6通りのそれぞれに対して2番手の選び方は、1番手に選んだポケモン以外の5通り。

更にそのそれぞれに対して3番手はまだ選んでいない4匹から1匹選ぶので4通り。

したがって

 6 \times 5 \times 4 = 120 (通り)

 

 

 

 

 

 残念!

 

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想像力が足りないよ



 

 

 

 

 一見正しいような気がしますがなぜ違うのかというと

シングルバトルにおいて2番手と3番手の役割は実質同じである点を考慮していないからです。

どういうことかというと、1番手に出したポケモン

対戦中、ターンごとの行動として控えのポケモンと自由に入れ替えることができます。

また1番手に出したポケモンが倒れた場合

次のポケモンとして2番手と3番手のポケモンのどちらも出すことができます。

したがって、2番手と3番手は便宜上名前が違うだけで同じ役割ということができます。

 

例えば、

1番手カバルドン・2番手サンダー・3番手ナットレイ という選出と

1番手カバルドン・2番手ナットレイ・3番手サンダー という選出は

実質同じ選出とみなせます。

しかしこの2つの例と

1番手サンダー・2番手カバルドン・3番手ナットレイ という選出は

1番手が違うため、別の選出であるとみなします。

1番手が違うと対戦内容に大きな変化を与えるため、同じとみなすことはできません。

 

以上のことを考慮すると、正しい解答は次のようになります。

 

 

【解答②(?)】

1番手となるポケモンは6通り。

この6通りのそれぞれに対して、2番手と3番手を選ぶ場合の数は

5匹の異なるポケモンの中から順番を考慮せず2匹を選ぶ方法を考えると、10通りある。

したがって

 6 \times 10 = 60(通り)

 

 

 

 

 

残念!

 

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想像力が足りないよ Part2



 

 

 

 

 一体ここまで考慮して何が足りないのか・・・

ポケモンプレイヤーの皆さんなら、あのポケモンの存在をご存じですよね?

ポケモン、いろんなやつがいます。

丸いやつ、細いやつ、とがったやつ、毛深いやつ

相手に幻影見せるやつ。・・・・・・

 

 

 

 

 

そう、ゾロアークです

 

 

 

 

ゾロアークのもつ特性「イリュージョン」の効果は次のようになります。

 

 

特性「イリュージョン」の効果

特性「イリュージョン」をもつポケモンが戦闘に出るとき

手持ちの最後に配置されているポケモンの姿になって出る。

ただし、手持ちの最後に配置されているポケモンが自身ならば

自身の姿で登場する。

また、手持ちの最後のポケモンが瀕死状態であるときは

その一つ前のポケモンを手持ちの最後のポケモンとする。

 

 

 

 

この特性を考慮すれば、例えば

1番手ゾロアーク・2番手リザードン・3番手カメックス という選出と

1番手ゾロアーク・2番手カメックス・3番手リザードン という選出は

1番手のゾロアークカメックスに化けて登場するか

リザードンに化けて登場するかという違いがあり

これは同じゾロアークを出していても対戦に与える影響が違うと考えられるため

別の選出とみなせます。

 

また

1番手カメックス・2番手ゾロアーク・3番手リザードン という選出と

1番手カメックス・2番手リザードン・3番手ゾロアーク という選出では

試合運びによってはゾロアークの化ける姿に影響が出るため

これも別の選出とみなせます。

 

よって解答は次のように考えることができます。

 

 

【解答③(?)】

手持ちにゾロアークがいない場合、【解答②(?)】より60通り。

手持ちにゾロアークがいる場合を考える。

 

(A)ゾロアークを選出しない場合

1番手はゾロアーク以外の5通り。

このそれぞれに対して、2番手と3番手を選ぶ場合の数は

ゾロアークと1番手を除く異なる4匹から順番を考慮せず2匹選ぶ方法を考えると6通り。

したがってこのとき  5\times 6 = 30(通り)

 

(B)ゾロアークを選出する場合

更に1番手にゾロアークを選出する場合について考えると

2番手に選べるポケモンは5通り、そのそれぞれに対して3番手を4通りずつ選べるため

 5 \times 4 = 20(通り)

2番手にゾロアークを選出する場合も同様に20通り。

3番手にゾロアークを選出する場合も同様に20通り。

以上がそれぞれ存在するため合計60通り。

(A)(B)の場合を合計し、ゾロアークを手持ちに含む場合90通りとなる。

 

 

 

 

 

 

残念!

 

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想像力が足りないよ Part3


 

 

 

ええええええええええ?!?!?!?!?!?!!

 

と思っている方もいるでしょうが、ここまで考慮できたなら

ゾロアを含む場合も考慮してほしかった。

ゾロアも進化後であるゾロアークと同じ特性を持ちます。

というわけで、次こそ、最終的な解答です。

 

【最終的な解答】

(A)手持ちにゾロアークゾロアいずれも含まない場合

【解答②(?)】より60通り。

 

(B)手持ちにゾロアーク、またはゾロアのいずれか一方のみを含む場合

【解答③(?)】よりそれぞれ90通り。

 

(C)手持ちにゾロアークゾロアの両方を含む場合

 (C-1)ゾロアークゾロアの両方を選出しない場合

 1番手は4通り。2番手は残る3匹から順番を考慮せず2匹選べばよいため3通り。

 したがって 4 \times 3 = 12(通り)

 

 (C-2)ゾロアークゾロアのいずれか一方を選出する場合

 1番手にゾロアークを選ぶ場合の2番手、3番手の選び方は

  4 \times 3 = 12(通り)

 2番手、3番手にゾロアークを選ぶ場合も同様に考えてそれぞれ12通り。

 したがって36通り。

 これが、ゾロアークでなくゾロアであった場合も同様に36通りあるため

  36 + 36 = 72(通り)

 

 (C-3)ゾロアークゾロア両方を選出する場合

 選出する3匹のうち残る1匹の選び方は4通り。

 ゾロアークゾロア、何か、の3匹はどのような順番で選出しても

 別の選出とみなせるため、3つの異なるものの並び替えを考えると6通りある。

 したがって  4 \times 6 = 24(通り)

 (C-1)(C-2)(C-3)を合計して108通り。

 

 

 

以上を最終的な解答とします。

 

ここまで読んでくださったかた、お疲れ様です&ありがとうございます。

もし内容に不備や意見などありましたら、ぜひコメントをください。